帯状疱疹後神経痛 鍼灸の取り組み③

【2回戦 勝利の条件・・・波状攻撃で押し勝つ】

治療とは、「治療術」と「病勢」の戦いです。

そしてその「治療術」における鍼灸の目指すところは、免疫力を含めた自然治癒力の活性化です。

つまり帯状疱疹との戦いは、自然治癒力 VS 帯状疱疹ウイルス ということになります。病院では、この戦いにおいて敵方の帯状疱疹ウイルスに対して直接攻撃を仕掛けて、できれば不戦勝に持ち込もうとします。その武器が薬ですね。

鍼灸では、そのような武器はないので、本人に頑張ってもらうしかありません。そのために本人のコンディションを万全にしたい、特に防御力を上げたいのです。さらに長期戦に備えて持久力も確保したい、そんな狙いです。

病院での武器=薬では、爆弾の様にドカンと一発かましてやっつけようとしますが、鍼灸は地道です。病勢に押し込まれないように、小さなレンガを果てしなく積み上げて壁を作り続けてもらう。作っているそばから、破壊もされますので、そこも修復しながら少しずつ、高く頑丈に作らなければならないので、それをやり続けられるサポートをします。

だから一回の治療で片が付きません。病勢が強ければ強いほど、何度も手を加えながら辛抱強く戦うことになります。そして病勢が弱まってきたら押し返していく、こういう戦いです。

この何度も手を加えることこそ、「治療頻度」であり、病勢と押し合いへし合いで戦っているところに、波状攻撃のごとく何度もサポートの手を入れることによって勝利を得ます。


【3回戦 戦後処理・・・戦いの後始末】

鍼灸で自然治癒力を上げてもらって、何とか自身の力で帯状疱疹ウイルスを抑え込めたとしましょう。その頃には痛みや皮膚の状態も落ち着いてきているでしょう。

しかし、これで「完治」とは言えません。帯状疱疹ウイルスとの激しい戦いの後、身体の方もそれなりのダメージを負っているはずであり、そのダメージをリカバリーさせてあげるところまで導かなければなりません。そうしないとそのダメージによる体力や免疫力の低下で再び何らかの不調に陥ってしまうことが考えられるからです。

これには栄養補給や休息も大事ですが、やはり鍼灸のサポートもとても有効です。気血を培い、蓄え、身体の隅々まで行き渡らせる・・・鍼灸の得意中の得意ですね。

【延長戦 帯状疱疹後神経痛の鎮静化作業】

いよいよテーマである帯状疱疹後神経痛についてです。

3回戦まで終わったのにも関わらず、後遺症のような痛みが残ってしまうことがあります。これが帯状疱疹後神経痛です。なぜこれが起きるのか?はっきりしたことはわかりませんが、一説にはウイルスに侵され経路にもなっていた神経のカバーの部分が炎症によって部分的に破損されたとも言われています。神経が痛んでしまったので、それは痛いはずですね。個人差はあるようですが、ひどいと夜も眠れないような激痛だそうで、これといった有効な治療法もまだないようです。

そういう如何ともし難い痛みこそ、鍼灸の真骨頂。痛みのコントロール、早期回復を狙う伝統的な技があるのです。

では、そんな困難な痛みに対して鍼灸はどうしているのか?

考え方としては、まず神経部分を中心に、まだ体内で慢性炎症を起こしていることが考えられるので、全身的な消炎コントロールをします。全身的だけでなく神経痛の出ている箇所、その経絡上のツボを使って局所的な消炎コントロールもします。そしてそもそも、そのコントロールするだけの力が本人にあるかどうかを見て、なければその手助けを先にしなければなりません。

これらがメインになりますが、さらにその治療がスムーズに進みそうかどうか判断し、何か障壁になっているものがあれば、それに対してもアプローチします。

鍼灸ではこのような流れで帯状疱疹、および帯状疱疹後神経痛に対して取り組んでいます。

お悩みの方、治療を希望される方は、まずは相談無料!ご連絡ください。

【筆者:鈴木一誠】

宮町鍼灸整骨院

〒980-0004 仙台市青葉区宮町2-1-47 阿部幸ビル2F

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