頑張り屋さんのツケ。成長期に痛みを我慢し続けた結果のはてに
副院長の和田です。
今回紹介するのは運動をするお子さんをお持ちの方なら一度は耳にしたことがあるであろう疾患。
『オスグッドシュラッター病』
すねの部分の骨(脛骨)にモモの表の筋肉がくっつくのですが、
正常だと以下の写真の通りなのが
成長期のまだ固くなりきっていない骨が、過度の運動による牽引力により引きはがされ
剥離骨折のようになってしまうのがオスグッドシュラッター病です。
そう。ほぼ骨折なんです。
写真だと分りにくいですが、モモの筋肉がくっつく場所に塊が映っています。
これが遊離してしまった成長軟骨(骨)で、ここまでなってしまうともうくっつきません。
というか、この写真の持ち主は18歳で、
このオスグッド病になったのは中学2年生の時。
遊離は中2年の時に完成されたのですが、この遊離ができてしまうと
今回のように18歳になって、スポーツによる過度の力がかかると膝は腫れ上がり、
競技に支障をきたしてしまうほどです。
今回来院した際に触診すると膝のお皿とスネとの間に何か得体のしれないものを触知。
場所的に遊離体が一番に考えられましたが、年齢を考えると最悪の場合腫瘍のケースもあるので
念のため整形外科にて精査を行ってもらいました。
以下に新聞の記事ですが腫瘍の場合のケースを載せておきます。
https://www.asahi.com/articles/ASJBF6K46JBFUBQU012.html
幸いにも今回は腫瘍ではなく、
上のレントゲン写真の通り過去のオスグッド病の遊離体が悪さをして腫れが強く出てしまったわけです。
成長期のお子さんをお持ちの方は経験する、
あちこちが「痛い!」でも「病院は行きたくない!」という。。。。
なかなか、重症なのか放置していいのかわかりにくいと思いますが、
お気軽に当院を受診ください!!
通院して治療が必要か、精査を行うべきか、日頃のケアだけで十分か、お教えします。
日頃のケアの方法と注意点も来院時に指導いたしますので。
決して怖いところではないですよ(笑)
こんな感じで治療の合間は寛げますから(笑)