膝痛の原因 その②
前回、膝の疾患でオスグッド・シュラッター病についてお話させていただきました。さまざまな原因がある事を知っていただいたのではないかと思います。
今回は膝の痛みに関係のある(もちろんオスグッドにも・・・)膝蓋下脂肪体についてです。
膝蓋骨の下にある組織で、膝の曲げ伸ばしのサポートや、膝に加わる衝撃の緩和、膝関節の内圧調整など、様々な役割を担っており、膝の疾患を鑑別する上ではとても重要な組織になります。また、膝蓋下脂肪体は膝を屈曲位にすると膝蓋骨の下に入り込み、触れることが出来ません。なので膝伸展位での膝蓋骨下端部にて中央を挟んだ両サイド(内側と外側)の圧痛があれば膝蓋下脂肪体炎を疑います。→膝屈曲位で同部位に圧痛が無ければより明確になります。
当然、この膝蓋下脂肪体に炎症が起きてしまうと膝の曲げ伸ばしがしづらくなり、膝蓋骨の動きが悪くなりと悪循環に陥ってしまいます。
膝蓋骨の動きが悪くなる・・・そう!前回話したオスグッドや様々な膝関節疾患の原因になることのひとつですね。ということはオスグッドの治療をする上では、膝蓋下脂肪体の存在は頭に入れておかなくてはならないということになります。
もちろん、それだけが痛みの原因とは限りませんがとても重要な組織だという事には変わりありません。もしも膝痛の方がいらっしゃれば参考にしていただければと思います。